「警察だ」強盗で組員ら３人を逮捕　栃木・小山

　栃木県小山市の民家で６月、警察の家宅捜索を偽装して強盗に押し入ったとして、県警は強盗の疑いで指定暴力団山口組系組員、和田真徳被告（２１）＝住居侵入罪で起訴＝ら３人を逮捕した。県警の調べに、いずれも「犯行も被害者のことも知らない」と容疑を否認している。

　ほかに逮捕されたのは、竹花大地容疑者（２７）と大川将人容疑者（２１）＝いずれも職業不詳。

　県警の調べによると、和田容疑者らは６月１０日午前１１時５０分ごろ、小山市花垣町、無職、鄭（テイ）小鎔（ショウヨ）さん（８４）方に「警察だ、捜索だ」と押し入り、鄭さんら３人の手足を縛り現金約１４２万円などを奪った疑いが持たれている。

　県警は１０人前後で押し入ったとみており、他の共犯者の行方を追っている。また、現金数百万円が入った金庫が無事だったほか、庭にスコップで十数カ所も掘り返した跡があるなど、依然として不明の点も多く、県警は犯行の全容解明を急いでいる。

　県警によると、現場や現場近くで見つかったワゴン車内の遺留品から和田容疑者が浮上。残り２人も交友関係などから特定した。和田容疑者は事件直後、埼玉県内で盗みに入ったとして同県警に住居侵入容疑で逮捕されていた。