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【社会】

数十億円脱税の疑い グッドウィル買収めぐり 公認会計士ら聴取

2009年7月12日 朝刊

 人材派遣大手「グッドウィル・グループ」(GWG、現ラディアホールディングス、東京都港区)の買収をめぐり、仲介した投資ファンドが約三百八十億円の利益を得たのに一部を税務申告せず、数十億円を脱税したとして東京地検特捜部が法人税法違反(脱税)の疑いで、ファンドを運営していた投資会社「コリンシアンパートナーズ」元社長の公認会計士(51)らを聴取していたことが分かった。

 関係者によると、GWGはみずほ銀行から八百七十一億円の融資を受けた上、二〇〇六年十月三十一日、人材派遣大手「クリスタル」(現ラディアホールディングス・プレミア)を買収するため「コリンシアン投資事業有限責任組合弐号」(コリンシアンファンド)に八百八十三億円を出資した。

 同ファンドは同日、クリスタル創業者から発行済み株式の91%に当たる同社株五万千八百二十五株を五百億円(一株九十六万円)で取得。GWGに出資比率に基づき、67%の三万八千百九十株(一株二百三十一万円)を提供した。同ファンドはクリスタル株一株につき、倍以上の価格をGWGに提示したことになる。

 差額の三百八十三億円のうち、パートナーズに百八十億円と残った全株式が渡ったとみられる。このうちの一部を税務申告していなかったとみられる。

 パートナーズは〇六年五月、同ファンドは同八月にそれぞれ設立。同ファンドは〇七年七月解散した。

 

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