日銀が10日発表した2008年度の電子マネーに関する調査結果によると、3月末の発行枚数は前年比30.3%増の1億503万枚で、初めて1億枚を突破した。年間の決済金額は8172億円で前年度比45%増えた。電子マネーは「1人1枚時代」を迎え、運営会社を超えた連携によって利用できる場所も拡大。少額決済の手段として浸透してきた。
調査は東日本旅客鉄道(JR東日本)の「Suica(スイカ)」、セブン&アイ・ホールディングスの「nanaco(ナナコ)」、イオンの「WAON(ワオン)」など、8つの電子マネーのデータをまとめた。07年度から調査を始め、今回が2度目。
1件あたりの決済金額は同5.2%増の732円。スーパーでの買い物などでの利用が増え、金額を押し上げた。ただカード1枚あたりの利用回数は月0.98回(3月)で「休眠カードが多い」(日銀)とみられる。(11日 00:05)