役員会に出席したノア・田上社長=東京・ディファ有明
田上明社長(48)率いるノアの新体制が発足後、初めてとなる役員会が10日、都内の事務所で行われた。関係者には“かん口令”が敷かれ、ピリピリした雰囲気の中、新たな発表はなかった。
異例の2時間半の長い会議後、事務所を出た小橋建太副社長(42)は「何もないよ。写真は撮らないで」とだけ話した。田上は「ちょっと(どいて)」、丸藤正道副社長(29)は「何もないって」、森嶋猛取締役選手会長(30)も「何もない」と、一様に口が重かった。団体広報は「会社として発表することはありません」とした。
7日に新人事への不満を理由に辞表を提出した、百田光雄前副社長(60)の処遇などが議題に挙がったとみられる。ある役員は「色んな話があったけど、皆で『何も話さないように』と言ってある」とかん口令の存在を認めた。「もうすぐ後楽園大会(12日)じゃないですか。そういうのはマイナスになるんでシークレット」と続けた。
新シリーズ開幕前に、“お家騒動”を取りあげられたくない思惑があったようだ。役員会後、田上は丸藤、森嶋と車に乗り込み、スポンサーへのあいさつに向かった。体制が落ち着くまで、まだ時間がかかりそうだ。