2009年7月11日 12時33分更新
岡山市の中学校の修学旅行をめぐって、国内の大手旅行会社5社が見積もりの代金を不正につり上げるカルテルを行っていたとして、公正取引委員会はこのうち3社に再発防止策を求める排除措置命令を出しました。
カルテルを行っていたのは、いずれも大手旅行会社の「近畿日本ツーリスト」、「東武トラベル」、「トップツアー」、「JTB」の子会社で広島市に本社がある「JTB中国四国」、それに「日本旅行」5社です。
公正取引委員会によりますと5社は、今年度以降に実施される岡山市の公立中学校の修学旅行について、おととしと去年の2回にわたって見積もり価格を事前に話し合って決めるカルテルを行っていたということです。
5社は修学旅行の見積もり金額の下落が続いていたことなどから、岡山支店の営業責任者クラスが市内の旅館で集まるなどして貸し切りバスの代金やツアーの企画料などについて話し合いを重ねていたということです。
このため、公正取引委員会は、ことし3月に各社の岡山支店で行われた立ち入り検査の前に違反の事実を申告するなどしていた「JTB中国四国」と「日本旅行」の2社を除く3社に再発防止策を求める排除措置命令を出しました。