テヘラン(CNN) イランの首都テヘランで9日、先月の大統領選結果に抗議する改革派がデモを展開し、警官隊や体制側民兵組織バシジの部隊と衝突した。現地のジャーナリストが語った。
同国では大統領選後、不正があったと主張する改革派が連日デモを実施したが、当局にいったん鎮圧されていた。9日は99年にテヘラン大で起きた学生暴動からちょうど10年の記念日にあたり、改革派はこれを機にデモ再開を呼び掛けたとみられる。
デモには2000―3000人が参加し、大統領選で敗れた改革派候補、ムサビ元首相の名前などを叫びながら、テヘラン大への道を行進した。
警官隊は同大へ向かうほかの道路を封鎖。バシジは催涙ガスなどでデモの阻止を図り、参加者らがゴミ箱に火をつけるなどして対抗した。警棒で殴られ、血を流す参加者もいたという。
99年の暴動では、改革派新聞社の閉鎖に抗議する学生約200人が同大構内に侵入し、バシジと衝突した。治安当局は例年、この日に合わせて警戒態勢を敷いているが、今年は特に、国営メディアなどを通し「当日のデモは一切許可していない。抗議行動を計画する者は厳しく取り締まる」との通達を出していた。