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不況の影響? 飲酒原因の暴力急増 (2/2ページ)
■逮捕618人
駅に限らず、酒を飲んで刑事事件に発展したケースも少なくない。今年4月、東京都港区の公園で全裸になっていたとして公然わいせつ容疑で逮捕された人気アイドルグループ「SMAP」のメンバー、草なぎ剛さんも、酒に酔った上で事件を起こした。
70代の元警視正が京都府宇治市の飲食店で酔ってトラブルになり、駆けつけた警察官2人の顔を殴るなどしたために公務執行妨害容疑で逮捕される事件など、社会的地位や立場が高い人物の事件もある。
警視庁地域部の内部調査では、都内で地域警察官に暴力をはたらくなどして公務執行妨害容疑で逮捕されたのは618人(19年)。容疑者は酔っぱらっていることが多く、ケンカの仲裁に入った警察官が殴られるケースがほとんどだ。
■憂さ晴らしでも…
地域部は「昨年秋のリーマン・ショック以降、長引く不況が背景にあるのではないか」と推測している。不景気で収入も減り、いいこともないから、酒で憂さを晴らそうというわけだが、こうした暴力で逮捕・起訴され、刑罰を科されるケースは増えている。
17年まで、公務執行妨害罪の刑罰は懲役と禁固しかなかったため、「刑務所に行かせるのはかわいそう」という“情状酌量”で半数が不起訴だった。しかし、18年5月に刑法が改正。50万円以下の罰金刑が新設された結果、19年には起訴されて罰金刑になるケースが急増した。4割弱が罰金刑となり、懲役刑となったケースも3割以上あったのに対し、不起訴は25%に半減した。
同部では「酔っぱらっていても犯罪は犯罪。罰金や懲役という刑罰が科されるということを知ってほしい」と話している。
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