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栃木・大田原市が扶桑社の歴史教科書を継続採択
大田原市教育委員会は9日、来年度から使う中学の歴史教科書について、扶桑社発行の教科書の採択を決めた。同市教委は、平成17年に全国で初めて同社の歴史教科書を採択しており、市内12校で継続して使われることになる。今年検定で合格した自由社版の教科書は採択されなかった。
この日は、委員6人が、扶桑社の歴史教科書を選定した市教科書採択協議会の答申を受けて審議。委員からも「教育基本法で示された伝統と文化を尊重し、国と郷土を愛する態度を養うように編集されている」などの意見が多数を占め、委員長をのぞく賛成多数(賛成4人、反対1人)で採択を決めた。
また小沼隆教育長が、市内の全中学校に対して歴史教科書の希望調査を実施したことを明らかにし、全校が扶桑社の教科書を継続したいとの回答があったと報告した。
今回の採択では、扶桑社版と、「新しい歴史教科書をつくる会」のメンバーらが執筆した自由社版の歴史教科書が対象だった。
閉会後、記者会見した小沼教育長は「扶桑社の歴史教科書が最も適していると判断し、選定した。新教育基本法になって初めての採択であり、重要な意義がある」などと述べた。
採択理由について「扶桑社と自由社の歴史教科書は80%以上が同じような内容だと思うが、決定的な違いは使い勝手。自由社版は活字が小さく、読みやすい扶桑社版を選んだ」と説明。さらに「(扶桑社版は)わが国の歴史に対する愛情を深められる内容だった」などと述べた。
歴史教科書をめぐってはこれまでに在日本大韓民国民団(民団)などが、市教委に対して「つくる会」系の歴史教科書を採択しないよう求める要望書などを提出している。
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