男性のみの兵役義務は違憲か?
「女性も兵役の義務を」「画一的な平等の強要」=憲法裁判所で公開弁論
憲法裁判所は9日、男性だけに兵役の義務がある兵役法第3条第1項が合憲か違憲かについて、公開弁論を行った。
この日の公開弁論では、「憲法に“全国民は国防の義務を負う”と規定されていることから、女性も兵役の義務を負うべき」という主張と、「女性に男性との画一的な平等を強要するのは、憲法上の平等とは違う」という主張が拮抗(きっこう)した。
2006年に現役兵として兵役に就いていたとき、「平等権が侵害された」として兵役法第3条第1項に対する「憲法訴願」を出した28歳男性は「男性は(兵役のため)女性より社会進出の時期が遅れがちになるため、憲法上の基本権が侵害されている。武器の現代化により、剣ややりを持つ戦争ではなくなったので、女性が後方支援もできないという理由はなくなった。兵役の加算点論争(兵役を務めた者に対し、公務員試験などの点数を加算する制度)も自動に解決できる」と主張した。「憲法訴願」とは、基本権の侵害を受けていると主張する者が救済を受けるために行う違憲審査請求のことだ。
原告側参考人のカン・ギョングン崇実大教授(法学科)は「いかなる場合も女性が徴兵されない現在の兵役法は、最小侵害性の原則や、法益均衡性の原則にそぐわないので、少なくとも女性が公益勤務をはじめとする兵役に代わる服務ができるような規定を作るべき」と述べた。
これに対し、女性の兵役義務に反対する国防部側は「イスラエルを除くほとんどの国で、女性を戦闘兵力とするのはかなりの制限があり、非現実的」と述べた。
国防部側は「女性が軍隊で果たせる役割は増えているが、志願兵で十分。女性全員を徴兵しなければならないという必要性はない」とも説明した。
さらに、国防部側参考人のチャン・ヨンス高麗大教授(法学科)は「軍隊制度の根幹にかかわる革命的な変化を要求しているため、莫大(ばくだい)な経済的負担が伴い、国防力拡大に貢献するかどうかは疑問」と主張した。
孫振碩(ソン・ジンソク)記者
- 男性のみの兵役義務は違憲か? 2009/07/10 16:01:06
- 大邱MBCの番組CM、3カ月間放送禁止に 2009/07/10 14:23:36
- 性的暴行:全教組前委員長の「甘すぎる」処分に非難の声 2009/07/10 14:08:05
- 李舜臣の遺品33点、処分認めず=大田地裁天安支部 2009/07/10 13:59:01
- チャン・ジャヨン事件:警察、事務所元代表ら送検へ 2009/07/10 13:56:32
- サイバーテロ:IT企業代表がDDoS攻撃(下) 2009/07/10 11:40:06
- サイバーテロ:IT企業代表がDDoS攻撃(上) 2009/07/10 11:40:03
- 38歳男、教会前で信者を殺害 /光州 2009/07/10 11:36:54
- 民労党幹部、国家保安法違反で逮捕 2009/07/10 11:36:35
- サイバーテロ: 「国を挙げて保安体制の整備を」 2009/07/10 09:41:54