「時間を無駄に使っている」と感じている小学生は半数近いことがベネッセの調査で分かった。時間の使い方の自己評価が低い子供ほど一人で過ごす時間が長く、疲れている傾向も明らかになった。「何も考えずひたすら遊んでいた小学生時代」はもはや過去のもの?
調査は08年11月10~14日、全国の小学5年生~高校2年生に質問紙を郵送する方法で実施し、計約8000人が回答した。
「放課後の時間を無駄に使っている」と感じているのは小学生47%、中学生64%、高校生69%と、学校を進むにつれて増加し、平均で6割の子どもが感じていた。自分の時間の使い方について100点満点で自己評価してもらったところ、平均は61点。小学生は69点でもっとも高く、中学生で58点、高校生になると54点に低下する。
一日の生活時間を見ると、時間の使い方の自己評価が0~40点と低い子どもの「テレビやDVDを見る時間」は「120分」、「一人で過ごす」は「114分」で、自己評価が70点~100点の子供たちの「103分」(テレビ、DVD)、「74分」(一人で過ごす)に比べ長い。逆に「学習時間」は、自己評価の高い子どもの「100分」に対し、低い子どもは「89分」と短い結果となった。
普段の生活で「いらいらする」と回答したのは、自己評価が高い子供で50%いたが、低い子どもは69%とはね上がった。「やる気が起きない」は、自己評価が高い子は45%、低い子は83%と大きく差が開いた。
一日に携帯電話を使う時間は、学年が上になるほど高く、高校生は70分以上。テレビや携帯電話のゲームで遊ぶ時間は、学年差がほとんどなかった。男女では、携帯電話の利用が高校生女子で9割を超え、男子の5割に比べ大幅に多い。ゲームでは逆に男子が女子の2倍になった。【岡礼子】
2009年7月10日