PS3ファンサイトのゲーム画像を載せるサイトが酷い　次世代ゲーム動画ＡＬＩＶＥ

　最近、ゲーム機でHDMI端子を搭載するハードが出てきた。360でも新しいのはHDMI端子が搭載されている。このHDMI端子のウリは信号がデジタルというのと著作権保護機能があること。ゲーム画像や映画などのデジタルコンテンツ等の不正コピー防止がその目的と思われる。
　昔は無かったゲーム画像を無断で掲載しているサイトの氾濫はこうした著作権保護の観点にまったく反した行動だと思うんだが、PS3の発売後あたりからそうしたサイトが激増したような気がする。
　360でもそうしたサイトが少なくないんだがそうした綺麗な画像がファンサイトキットとしてメーカーから用意されているというのが大きいと思う。ゲーム画像をバンバン貼ったサイトをやりたいのならXbox360ファンサイトになるべきだ。
　ゲーム画像を無断掲載、といえば、「gameonline」事件。市販ゲームソフトの画面を静止画像として取り込んだり、ゲームメーカーのホームページに掲載されていた画像をコピーするなどして収集した2万枚ものゲーム画像を、「gameonline」に掲載していたというもの。 この人の場合は出版社勤務で未発売タイトルの未発表画像を横流しして「gameonline」掲載することで小遣い稼ぎをしていたことが最大の問題だと言われている。

　ちなみに、現在の各メーカーの対応はどうなっているのかというと気になって調べてみた。

カプコン
誠に申し訳ありませんが、カプコンに著作権の属する画像に関しては、一部タイトルの公式サイトで許可しているものを除き、個人・同人運営サイトへの掲載は許可いたしておりません。
http://www.capcom.co.jp/support/faq/others_website_001718.html

スクウェアエニックス
コンテンツごとに定められている規定により許諾されている場合を除き、弊社ウェブサイトに掲載されている画像・弊社ゲームのパッケージや販促物などの画像・弊社ゲームから取りこんだゲーム画像・携帯サイト等の画像に関しては、ウェブサイトおよび携帯サイトへの転載は許諾しておりません。
http://www.square-enix.com/jp/support/information/

セガ
『PSOに限り、ガイドラインを規定した上で個人により開設され且つ営利を目的としないホームページに対する限りにおいて、画像の転載、画面写真の掲載を認める』ことにいたしました。これは「PSOに限って」のことですので、他のソニックチーム関連のコンテンツ、及びセガの他のゲームには適用されませんことを予めご了承ください。
http://www.sonicteam.com/pso/kiyaku_pso.html

バンダイナムコ
お問い合わせ頂きました弊社著作物等の利用の件ですが、残念ながら弊社では、現在のところ弊社著作物等の個人様への許諾活動は行なっておりません。
（公式サイトに見当たらなかったのでメールによる問い合わせ）

　ということで、サードのゲームに関しては一切不可と思っていい。
　では、プラットフォームメーカーはどうなっているのか。

ソニー・コンピュータ・エンターティメント
弊社ウェブサイトに掲載されている画像および弊社ゲーム(※)のパッケージや取扱説明書記載のイラスト･チラシやポスター等の販促物･販促物として配布したディスク内のCG･弊社ゲームから取りこんだゲーム画像（動画及び静止画）などに関しましては、ウェブサイトへの転載は許諾致しておりません。従いまして、上記に記載の弊社ゲーム画像等を複製し、ウェブサイトに転載またはアップロードする行為はご遠慮くださいますようお願い致します。
http://www.jp.playstation.com/support/right.html

任天堂
「個人的使用であること」「営利目的でないこと」を条件に許可。
http://www.mudaijp.com/wp/447.html

マイクロソフト
Microsoft Game Studiosのタイトルについては、ユーザーの個人利用に限って、画像と動画はすべてフリー。
http://ascii.jp/elem/000/000/095/95736/index-2.html


　任天堂とマイクロソフトの神対応が特に目を引く。まあ、任天堂とマイクロソフトについても全てがOKというわけじゃなく、もちろん人としてのマナーのレベルでやってはいけないことがあるのは言うまでも無い。

　それ以外は書く気力も無くなるほどの惨状。どこだったか忘れたけど、リンクが許可制でメールの返事を待ってから、なんてとこもあった。これが欧米なんかだとかなり緩い。画像はもちろん動画もOKみたいなところもあって、これらをユーザーが自分のサイトに掲載することで、宣伝活動にユーザーが参加しているような感じになっている。
　日本でも最近では露出機会、宣伝効果というのをきちんと評価しているメーカーもある。ゲーム雑誌にお金を支払って広告を出すよりも、公式に画像を許可した方がよっぽど購買層への浸透力が高いというのが理解されてきたと思う。ゲーム雑誌を買うのはゲームを買う気がある人達だから、宣伝効果がありそう、ってのはなんとなく理解が出来る。けれどもゲーム雑誌を買う人達はインターネットでもゲーム情報を漁っていると思う。
　ただ、今の状況は、公式サイトに記載された内容と、現実の運用が一致してない。公式には不許可にしているが実際には黙ってる。むしろ、どんどん載せてほしいとさえ思ってる。でもそういうところは無条件に「黙っている」なんてことなく、ネガキャンになっているとか、逆宣伝になっている場合は黙っていない。
　たとえば、こういうのはアウトかもしれない。
http://plaza.rakuten.co.jp/higepower/diary/200810090000/

　許可するなら許可するで、スクリーンショットの掲載に関するルールを作り、さらにその使用を公式に許可しておくことは、ゲーム雑誌を買わないがゲームは買う層に強力なアピールになると思う。
　カプコンやスクエア・エニックスのような「ゲーム画像の全面禁止」が明文化された会社のゲームの画像が、ネット上の「ならず者」達が自分でキャプチャしたゲーム画像を自分のサイトやブログに掲載している一方で、カプコンやスクエア・エニックスファンの人たちはルールを遵守し、真面目に文章ばかり書いている。この不平等さを開放できるのはそのメーカーだけだ。それを行わないのは、怠慢であるし、ファンへの裏切り行為でもあると思う。

　ちなみに、ゲームのキャラを自分で描いて掲載しているサイト。けっこういるよねぇ。ポケモンやファイナルファンタジー系のサイトでよくあるパターンなんだが、実は原作者の許諾がないとその時点で違法となる、というのが理解できてない人が多い。
http://www.ethics-otani.info/jinbun/2005/0248087/0248087.html
　中には面白い人もいて、自分が描いた二次製作物を他人に無断で使われたからって、「俺の著作権が侵害された」と主張してケンカしてる人。二次製作物の著作権は原作者にあるのであって、あなたが描いた絵には、あなたの著作権は無いのだ。残念っ！