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中国主席が急きょ帰国へ 騒乱対応、G8サミットを欠席

2009年7月8日10時22分

 【北京=坂尻顕吾】イタリアを公式訪問していた中国の胡錦濤(フー・チンタオ)国家主席が8日、新疆ウイグル自治区での騒乱に対応するため、同日午後にラクイラで開幕する主要国首脳会議(G8サミット)への出席を急きょ取りやめ、帰国することになった。中国国営新華社通信が伝えた。

 金融危機や気候変動などの問題に関する中国の対応に国際社会から関心が集まる中、中国の国家指導者が主要な国際会議を途中で切り上げるのは異例の対応だ。新疆で5日から始まった騒乱は死者が少なくとも156人、負傷した人も合わせれば1千人以上に達した。漢族とウイグル族の相互不信が高じて一触即発の状況まで至っており、中国指導部が事態を深刻に受け止めている様子がうかがえる。

 胡主席はサミットに先立って5日からイタリアを公式訪問し、ナポリターノ大統領やベルルスコーニ首相らと会談した。8日からサミット会場となる中部ラクイラに移り、同日午後に新興国首脳会合、9、10両日の拡大サミットで世界経済や地球温暖化などの議論に加わる予定だった。

 期間中にはオバマ米大統領や麻生首相らとの2国間の首脳会談も調整されていた。新華社によると、サミットや関連会合には、胡主席に同行していた外交担当の戴秉国・国務委員が代行して出席する。

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