【ウルムチ(中国新疆ウイグル自治区)=尾崎実】中国新疆ウイグル自治区の治安当局は7日までに、区都ウルムチで5日夜発生した暴動の死者が156人に増えたと明らかにした。国営の新華社が伝えた。拘束者は1434人に達したが、抗議活動はウルムチで散発的に続いているほか、カシュガルなどにも拡大。治安当局は自治区全域で厳戒状態を敷いている。
ウルムチ中心部の繁華街では商店の割れた窓ガラスが暴動の激しさを物語り、通行人はまばら。国際電話やインターネットは通じない。漢民族の男性(35)らによると、6日午後、中心部から北へ約20キロ離れた幹線道路沿いで数十人のデモが発生。市内10カ所前後で同規模の抗議行動が起きたという。
暴動が発生した付近では夜通しでヘルメットに盾、警棒などを携えた50人以上の警察官が警戒、朝には300人以上に増えた。そばには「人民のために暴乱を制圧する」と幌(ほろ)に大きく書かれたトラック数台が停車している。(10:38)