【上海=下原口徹】2010年に開幕する上海国際博覧会(上海万博)に出展する日本産業館は4日、起工式を行った。日本航空、コクヨなど19の企業に加え、静岡県など2つの自治体が共同で出資するパビリオンのコンセプトは「リユース(再利用)」。工場跡地など古いものを生かしつつ、ハイビジョン映像など先端技術も交えて日本の現在をアピールする。
1865年に開業した旧江南造船所の跡地に建つ日本産業館の敷地面積は、4000平方メートル、延べ床面積は約5000平方メートル。旧造船所の躯体(くたい)を生かし、さらに再利用が可能な工事現場の足場のパイプを組み合わせて建設した。内装も古紙を再利用した紙管を使用したほか、コンパニオンの制服も古着の再生繊維を使う。
一方、館内に18×10メートルの巨大なスクリーンを設置し、日本の様々な風景をハイビジョン映像で流す。出展者の個別の展示ブースも設ける。総工費は30億円強で300万人の来場者を見込む。
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