2009年7月8日15時0分
とはいえ、田園都市線も東西線も、最も混雑する区間は都心の地下区間。トンネルの拡張やホームの延長には膨大な時間と費用が掛かるため、これ以上の増発や増結は「無理」(両社)という。
一方、混雑率が2線を上回るJR東日本や、私鉄では田園都市線に次ぐ混雑率の小田急電鉄は、ともに13年度完成に向け線路の延伸や複々線化工事(一部地下)を進める。
JRは、上野駅止まりの宇都宮、高崎、常磐の各線を東京駅まで延伸する東北縦貫線(3.8キロ)が完成すれば、並走する山手線や京浜東北線の混雑率を20%超下げられるという。小田急も複々線(11.1キロ)が完成すれば、現在の192%から160%台に減らせるという。(峯俊一平)
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■鉄道の混雑率 改札の通過人数などを参考に、1時間当たりの列車の混雑率を計算する。150%は「広げて楽に新聞が読める程度」、200%は「体が触れあい相当な圧迫感があるが、週刊誌程度なら何とか読める程度」。