邦人活動家、イタリアで煙突の上で抗議活動

　国際環境保護団体グリーンピースの日本人メンバー、野田沙京さん（３１）＝東京都＝ら８人がイタリアでの主要国（Ｇ８）首脳会議（サミット）開催に合わせ８日、北部ベネチア郊外の石炭火力発電所に侵入、煙突の足場に上り、Ｇ８による温暖化対策を求める横断幕を掲げて一夜を過ごした。野田さんが９日、携帯電話で共同通信に連絡、明らかにした。

　野田さんのほか米国、イタリア、カナダなどのメンバーが煙突に上った。野田さんは「サミットで気候変動問題に関する実効性ある対策が打ち出されない限り下りる気はない」と話し、煙突の上にとどまる方針。

　野田さんによると、野田さんらが上ったのは高さ約１００メートルの足場。野田さんらが上にいるにもかかわらず、発電所側は一時停止した操業を再開したもようで、野田さんらは防毒マスクを着けている。

　野田さんは発電所への侵入が不法侵入に当たり、後で警察に拘束される可能性があることを認めた上で「拘束や煙突の上にいる危険より、地球温暖化問題に手をこまねいていることはもっと危険だ」と語った。

　石炭火力発電所はほかの発電所に比べて温室効果ガスの排出量が多いことから抗議活動の標的にしたとみられる。（共同）

（2009年7月9日22時45分  スポーツ報知）

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