サブカテゴリー

わいせつ元判事有罪「立場を顧みず卑劣な行為」

準強制わいせつ罪に問われ、判決公判のため宮崎地裁に入る元判事の一木泰造被告(左)
準強制わいせつ罪に問われ、判決公判のため宮崎地裁に入る元判事の一木泰造被告(左)
Photo By 共同

 高速バスの車内で寝ていた女子短大生の体を触ったとして、準強制わいせつ罪に問われた元福岡高裁宮崎支部判事、一木泰造被告(52)の判決で、宮崎地裁は7日、「裁判官に対する国民の信頼が大きく傷つけられ、司法の威信が著しく失墜した」として、懲役2年、執行猶予5年(求刑懲役2年)を言い渡した。

 判決理由で高原正良裁判長は「刑事裁判を担当し、性犯罪の悪質性や被害者の苦しみを熟知し、法の順守や高い倫理観が強く求められているのに犯行に及んだ」と厳しく非難。「仕事の過労から精神的、肉体的に疲労していた」とする弁護側主張の動機は「犯行を正当化できない」と一蹴した。

 濃いグレーのスーツに身を包んだ一木被告は、身じろぎもせずに判決に聞き入ったが、高原裁判長が「現職の裁判官が卑劣なわいせつ事件を犯した」と指弾すると、ため息をつくように大きく息を吐き出した。

 一木被告は閉廷後、「司法や裁判官に対する国民の信頼を裏切り、社会的責任を痛感しております」とのコメントを出した。弁護人は控訴しない方針を示した。

 判決によると、一木被告は2月8日午後9時ごろ、熊本県人吉市付近を走行していた高速バスの車内で、隣の席で寝ていた女子短大生のズボンの中に手を入れ、下半身を触るなどした。

 最高裁は罷免を求め、弾劾裁判にかけるよう国会の裁判官訴追委員会に請求したが、審議に必要な資料がそろう前に一木被告は任期終了を迎え、4月に退官した。

Yahoo!ブックマークに登録 [ 2009年07月07日 10:41 ]

関連ニュース

読み込み中..

PR

関連写真

読み込み中..

ニュース

クイックアクセス

ピックアップ

スポニチ てれびぃ

スペシャルコンテンツ

このページの先頭に戻る ▲