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静岡ラーメン放浪記

ラーメン大好きな管理人が、自ら食べ歩いた静岡のラーメン店を巡る紀行文。
主に静岡市内。東京を中心とした県外版もあります。

  • 2009.07.07 Tuesday

寒天とゼラチン

寒天とゼラチン

 突然ですが、寒天とゼラチンの違い、分かりますか?

 あらためて聞かれると、違うことは分かるんですがはたしてどう違うのかを正確に言える方は少ないんじゃないんでしょうか。
若い方に聞いたら
「寒天?知ーらない」
そういえば最近見かけないような気もします。
昔は乾物屋さんに置いてあったんですが、今はそのお店自体が絶滅していますからね。

 さて、まずは寒天です。
その主成分は「食物繊維」です。
日本では、テングサを原料として作られます。
熱せられるとジェル化して流動性を持ちますが、冷やすことによってゲル化します。
人間はその消化酵素を持たないので、分解することが出来ずカロリーはゼロです。
 現在では、テングサ由来のもの以外にでんぷんを加工して作られた寒天もあるようです。

 次にゼラチンです。
こちらの主成分は「コラーゲン」です。
日本料理でお目に掛かる「煮こごり」などもこれですね。
市販されているゼラチンは、牛や豚の皮や骨などから作られているそうです。
もともとタンパク質は長い分子構造を持ちますが、コラーゲンの分子はそれが適度のまとまりを持っているため、ゲル化しやすくなっています。
「にかわ」として利用されているものもあります。

 こちらは人間でもその消化酵素がありますので分解できます。
ちなみによく言われる、「パイナップルはゼリーにならない」という理由は、パイナップルの持つ酵素プロテアーゼによってゼラチンが分解されてしまうため、固まりにくくなることによります。
ということは、「パイナップルの寒天」はオーケーなんですね。

 私の大好きな豚足にもたっぷりとコラーゲンが入っています。
はたしてこれを煮詰めたらゼリーが出来るのかというのは、まだ試しておりません。

  • 2009.07.06 Monday

伊駄天@静岡店

伊駄天静岡店

 期待のお店がいよいよ静岡にオープンしました。
本来なら開店すぐにも行きたいところだったんですが、それはそれで時間の都合が付かず、1週間遅れでの入店になりました。
そろそろ慌ただしさも消えて、落ち着いてきた頃合いだと期待がふくらみます。
場所は静岡市の中心街御幸町で、広い通り沿いにありますから、交通の便もよろしいですね。

 今日は混み合う時間を少し外して、平日の1時20分ほどにお店に行きました。
真新しい暖簾が鮮やかです。
さっそく中に入ります。
入り口右手の券売機でまずは食券を求めます。
お店は細長い造りで右手に調理場、そしてL字形にそれを囲むカウンターです。
席は12席ほどでしょうか、少し狭い感じもしますがお客さんの回転はなかなかいいです。

 半分ほどの入りで、いちばん奥の席に座ります。
途中で店員の女性に食券を渡して上がりを待ちます。
「細麺と、平打ち麺がありますが」
「細麺で」
お冷やはセルフサービスで、お箸はエコを反映したのか割り箸ではありませんでした。

「前から失礼します」
それほど時間も掛からずに注文の「醤油ラーメン(700円)」が出てきました。
ステンレスのお盆に乗った、すり鉢形の丼です。

 スープが少ないからいいのですが、直接丼を手渡されるのはお年寄りには どうかなと思いました。
うっかり手を滑らしたりしたら大変ですから、ここはやはり面倒でもカウンターに置いて欲しい気がします。

 熱々のスープに具はチャーシューが1枚、穂先メンマ、ノリ、水菜という出で立ちです。
自信があるんでしょうか、胡椒などの調味料は置いてないようです。
私は少しアクセントが欲しかったですが、素直に味わいます。

 まず、麺が秀逸ですね。
 しっかりと歯ごたえのある中細麺。
一般的には堅めですが、存在感があり麺を食べたんだという気にさせてくれます。
普段、「中華そば」系統の腰の弱い麺を食べ慣れている方には衝撃かもしれません。
これはいいなあ。

 スープは当然魚介系がしっかり利いていて、これも素晴らしい出来でした。
メニューも色々とあるので、次の楽しみも増えましたね。
今後の活躍を期待します。

  • 2009.07.05 Sunday

アタック25 本日放映


 いよいよ本日、「アタック25」の放送日です。
ところで私はというと、お仕事の都合で放送を見ることが出来ません。
仕方なく録画をしております。
それを見るまで、どんな編集なのか分からず、不安で一杯です。(笑)

タイトルの
「泣いてしまう男?」
これ、誰が付けるんでしょうか?

 ごらんいただいた方で、コメントをいただけます場合は、こちらにお願いいたします。
返事はこまめにいたしますので、どうぞご遠慮なくお願いします。
ただしネットの性質上、名前や住所などの情報に関する記述はお避け下さい。

  • 2009.07.04 Saturday

鳥が犠牲にしたもの

鳥が犠牲にしたもの

 大空高く飛ぶ鳥たち。
もしも大空を自由に飛べたなら、というのは人類にとっての大きな夢です。
この、空を飛びたいという欲望は昔から 尽きることはなく、古くはギリシャ神話のイカロスから 、初めて飛行機を飛ばしたライト兄弟まで、空中散歩に挑戦した例は数え切れません。

 幸いにして現在では航空機が発達していますから、人間はなんとか空を飛ぶことが出来るようになりました。
でも純粋に人力だけで飛べるかというと、「鳥人間コンテスト」でもお分かりのように、難しいものがありますね。

 まあ、簡単に人間に翼を付けただけでは空を飛ぶことは出来ません。
人間には空を飛べない様々な要因があるからです。
まずは翼がないということ。
また例え翼があったとしても、それを動かす力が不足しています。
いえいえ、そんなものはたいした障害ではありません。
実はその一番の理由は、「重いから」なのです。

 忘れやすいことですが、鳥たちは非常に軽いんですね。
雀さんなんかは、ヤキトリの串1本にも満たない重さですし、感覚的には大きな鳥に分類されるカラスでも体重は500グラムほどで、非常に軽い生き物です。
同じぐらいの大きさの猫でも、5キロぐらいあるものもいますからね。

 空を飛ぶと言うことは、当然その体を支えるだけの浮力を作らなくては行けません。
しかし自分自身の体重に相当する浮力を得るには、ヒトは重すぎるんです。
これは体の構造からして違うことからも明らかです。
トリの骨を見ても、中空でまことに軽い骨だということが分かります。
とっくに空を飛べなくなったニワトリでさえも、その体を受け継いでいます。

 鳥たちは、それ以外にも様々なものを犠牲にして、飛ぶ能力を身につけたことになります。
はたから見るとのんびりと飛行を楽しんでいるように見えますが、その裏側には色々なものが隠されているんですね。

 私たちは、とかく光の当たる面だけを見がちです。
羨ましいなあ、あんなことが出来ていいなあ、そう思います。
でも、その奥に隠されたマイナスの部分に目を当てることも、時には必要だと思いませんか。
大切なものを捨てることが出来なければ、新しい道が開けないこともあります。

 考えてみますと、人間は長い年月を掛けて、今のような文明社会を作りあげてきました。
その行程では様々な取捨選択があったはずです。
現代のような高度な文明社会は、多くの犠牲の上に成り立っているのかもしれませんね。

 何か今日は説教くさくなってすいません。(反省)

  • 2009.07.03 Friday

弥七@中津

弥七@中津

 以前は日本橋小網町にあったお店が、何と大阪にまで大移転。
さらには大阪でもブレークして大繁盛するお店になりました。

 じつはこのお店を初めて知ったのは、東京時代で小野員裕さんのラーメン本「魂のラーメン」でした。
それが2002年のことで、その後には大阪店が2005年の「dancyu」にも登場しました。

 さて、梅田の駅で降り、そこから徒歩で目的のお店に向かいます。
このお店は駅から離れているので、初めてでもあり探すのに手間取るだろうと、早めに行ったのです。
そして、お店に着いたのは何と9時半で、もちろんお店は閉まっています。
あらかじめ調査したところによりますと、開店は11時ですがかなりの行列が出来るということでした。

 本日は他にメインの行事予定があって、どうしても遅れるわけにはいきません。
そこでこんなに早く着いてしまったというわけです。
しかしそれにしても早すぎますから、すこし暇つぶしをすることにしましょう。
大都会大阪とは言え、この辺りはまだ昔懐かしい喫茶店がごろごろしています。
そこで傍らのお店に入って時間をつぶすことにしました。

 10時前とはいえ、もう蒸し暑いので、クーラーが利いた喫茶店が嬉しいですねえ。
よく冷えたおしぼりで顔を拭き、美味しいコーヒーをいただきました。
お店のご主人は60代ほどで、お客さんも皆さん 6、70代のご隠居さんばかりです。
中には吸入の酸素を片手に引きずったお方もいらっしゃいました。
そこですることもなく、新聞を読みます。

 さて、時間は10時35分。
そろそろ良いだろうと、喫茶店を出てすぐそばのお店に向かいます。
ところがお店に着いてビックリ、何ともう行列が始まっています。
しかも25分前というのに、すでに10人も並んでいるではありませんか。

 これは大誤算です。
こんなことなら途中で様子を見ておけば良かった。
そんな反省をしても時すでに遅し、泣く泣く列の最後に並びます。
これでは1回目のメンバーには選ばれませんね。

(ああこれはまいったなあ)
ひょっとしたら、待ち合わせの時間にさえも遅れてしまうかもしれません。
それにしても皮肉なもので、私たちの後ろにはもう誰も来ません。
次々とお客さんが詰めかけるなら仕方がないが、たまたま遅れたというのは悔しいですね。
あるいはもう10分早ければ先頭に立てたのかもしれないと思うと、後悔の念がわいてきます。

 気を揉んでいると、何とお店が開いて若い店員さんが出てきました。
どうやら予定を前倒しで開店してくれるようです。
これは助かりました。
ゆっくりと列が進んで行き、お店に入ります。
まずは入り口右手の券売機で食券を購入します。
ここでも、塩ラーメン(750円)に醤油ラーメン(700円)を選びました。

 お店は奥に4人掛けのテーブルが2脚、カウンターに4席で、意外に狭い造りですね。
そのテーブルに二人組がそれぞれ座っているので、スタートメンバーは8人です。
従って、11人目の私たちはセカンドメンバーとなって後ろで待機します。

 人気のお店のようで、壁には有名人やそうでもない方など沢山の色紙が飾ってありました。

 店員さんの活気が良くて、てきぱきと作業をしています。
無理に付けた活気はつまらないですが、こういう自然ににじみ出てくる雰囲気は極上のアプリティーフになりますね。

 前のカウンターに座っている女性はどうやら注文のメニューと違っていたようで、店員さんがしきりに謝っていました。
ミスは誰にでもあるもの、その後が大切です。
お客さんは評判の「つけ麺」を注文している方がほとんどでした。
一度茹でた麺を水で締めるので時間が掛かります。
さらに、「シメのスープ割り」が意外に時間を掛けて作るせいか、なかなか席が空きません。
こういうときに後ろで待つ気分は、じりじりして辛いですねえ。

 それにしてもテーブル席に座っている若いサラリーマン風の男性ペア二組、もっと早く喰わんかいい。
4人全員がつけ麺で、サイドメニューを頼んで、スープ割りを待っていますから、必要以上に時間が掛かります。

 それでも待つこと15分、なんとか席が空いてテーブルに向かいます。
すかさず出てくるお冷やにはかすかにレモンの香りがします。
こういうさりげない心遣いも、待っている客には嬉しいものですね。

 さて、ラーメンが出てきました。
まずは「醤油ラーメン」です。
大ぶりのチャーシューが1枚に、半分の味玉が乗っています。
白髪ネギの上に飾った糸唐辛子が、絶妙のアクセントになっています。
スープを一口いただくと、これはまた濃厚な鶏白湯スープですね。

 これは旨いです。
ここまで濃厚なスープはなかなか見かけませんね。
麺は細麺で、スープの絡みもほどよいです。
味はそれほど濃くはないので、最後まで飽きずに食べられますね。
薬味にはタマネギのみじん切りが入っていてこれもいい箸休めになります。

 こちらは相方の「塩ラーメン」これはまたクリーミーです。
真っ白なスープはミルクか牛乳が入っているんでしょうか、これも濃厚です。
塩ラーメンというとあっさりしたものを想像しがちですが、これはまったく違う塩ラーメンですね。
なるほど大行列のわけが分かりました。

 後ろで立って待っているお客さんの冷たい視線を感じながら、思わずスープまで飲み干す勢いで完食です。
いやあ美味しかったです。
味良しサービス良し、これは人気が出て当然ですね。

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