知人男性を殺害して遺体を山中に捨てたとして殺人と死体損壊・遺棄の罪に問われた森山雪乃被告(25)の初公判が30日、鳥取地裁(小倉哲浩裁判長)であり、森山被告は、容疑を認めた捜査段階から一転して争う姿勢を示した。
弁護側は「車内で山本受刑者が被害者の首を絞めた時、森山被告はとめようとしたが、パニックに陥り、言われるままに急発進させた」と陳述。山本大地受刑者(23)の計画に巻き込まれただけで、傷害致死罪のほう助にしか当たらないと主張した。捜査段階では、まだ恋愛感情がある山本受刑者の供述に合わせたと説明した。
一方、検察側は山本受刑者との共謀を指摘。2人で包丁などの道具を用意した▽山本受刑者がためらった際に「なんでやめるん」と殺害を促した▽2人で首を絞める練習をした▽死体遺棄時には「やらないならうちがやる」と述べた--の4点を留意すべき点として指摘した。山本受刑者の証言から立証する方針という。【田中将隆】
毎日新聞 2009年7月1日 地方版