【ソウル=尾島島雄】韓国のサムスン電子は6日、2009年4〜6月期の連結営業利益が2兆2000億ウォン(約1650億円)から2兆6000億ウォンになる見通しだと発表した。電子部品の価格回復が収益環境の改善に直結しており、前の期の4700億ウォンから急回復する。改善が遅れている日本の電機大手の低迷が一層鮮明になってきた。
営業利益は前年同期(2兆4000億ウォン)と比べても横ばいまで回復する見通し。売上高は31兆ウォンから33兆ウォンになるとしており、前年同期(29兆1000億ウォン)を上回る。液晶パネル部門が黒字転換するほか、NAND型フラッシュメモリーの需給が引き締まったことで半導体部門の利益も改善しているとみられる。通貨ウォンが依然安値圏にあることも収益を押し上げた。
従来サムスンは業績発表前に見通しを公表していない。08年10〜12月期の赤字転落からの業績回復が著しく市場の関心が高まっており、証券アナリストらの業績見通しの公表が相次いでいる。混乱を避けるため株式市場へ告示する形で正式発表前の事前公表に踏み切った。(11:16)