現在位置:
  1. asahi.com
  2. ニュース
  3. 文化
  4. 記事

韓国の木簡に「ナニワ」さん 7世紀、日本人の名前か

2009年7月7日3時11分

図:  拡大  

地図:  拡大  

 韓国・扶余(プヨ)で発見された木簡に日本人とみられる名前が記されていることが、日韓の専門家の研究で明らかになった。扶余は朝鮮古代の百済の都で、木簡は7世紀のものらしい。「ナ尓波連公(なにわのむらじきみ)」(ナは那の異体字)と5文字あり、「難波」と記されるようになる大阪湾周辺に住んでいた有力者の可能性が高いとみられる。百済は飛鳥時代に日本と緊密な関係にあったが、日本人の名前が出土史料で確認されるのは初めて。

 韓国国立扶余博物館が昨年、収蔵する木簡を整理。その際、「連」が身分を示す日本古代の姓(かばね)であることに学芸員の李鎔賢(イ・ヨンヒョン)さんが気づき、日韓の専門家が解読した。

 木簡は長さ20.9センチ、幅1.9センチ。10年ほど前の発掘調査で出土した。形から荷物を送る時の荷札と見られる。(渡辺延志)

 鈴木靖民・国学院大教授(古代史)の話 「ナニワ」という日本人の名前とみていいだろう。渡来系の難波氏が外交や交易にかかわった、との記録が日本書紀にある。使節として百済に派遣された時に持参した土産に付けたか、逆に百済から贈られた品に付いていた木簡といった可能性が考えられる。

PR情報
検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内

朝日いつかは名人会ガイド

第5回公演の模様を収録したオーディオブック(音声のみ、有料)をダウンロード販売中です!
落語はもちろん、会場の爆笑を呼んだトークのコーナーを含む全編収録版と、柳家喬太郎「一日署長」だけの真打ち版、あわせて2種類です。詳しくはこちらのページをご覧ください。
オーディオブックの発売にあわせて、ダイジェスト版の動画も、インターネット上に流しています。オーディオブックと同様、こちらのページをご覧ください。