実は昨夜11時すぎ、私のところにも世界ウイグル会議日本代表、イリハム・マハムティ氏(参照、08年6月6日のエントリhttp://abirur.iza.ne.jp/blog/entry/599817/)からこの件について電話があったのです。イリハム氏は携帯電話で撮られたという現場写真もメールで送ってくれました。以下がそれですが、もともとの画質も必ずしもよくない上、なぜかそのまま貼り付けができなかったため接写したもので、ちょっとボケている点はご容赦ください。
イリハム氏によると、現地ではすでに中国当局による無差別発砲なども始まり、死者は100人を超えているという情報もあるそうです。イリハム氏の見立てでは、この事件のきっかけは、6月に広東省の玩具工場で起きた漢族とウイグル人従業員の乱闘事件にあると言います。この事件は、漢族による民族差別が背景にあるとされ、中国当局の発表では2人死亡となっていますが、イリハム氏に入った情報では、18人(うち女性2人)のウイグル人が死亡しているとのことです。
この事件を隠蔽し、工場で働いていた約800人のウイグル人従業員の携帯電話も回収して何があったか外部に分からないようにしている中国当局への不満、反発が今回の衝突事件につながったといいます。何でも、ウイグル人従業員たちが今、どこで何をしているかも分からないとか。また、玩具工場での事件以降、中国のインターネットサイトでは、「ウイグル人を殺せ」「ウイグル人を殺した中国人は英雄だ」などの書き込みが多くみられたそうです。
中国は、今年は建国60周年を迎える節目の年であることや、胡錦濤政権の基盤が必ずしも盤石ではないことから、例年以上にこうした民族問題に過敏になっていると言います。おそらく外部の目からは徹底的に隠し、現地には強い弾圧で臨むのでしょう。
しかしまあ、異民族を呑み込んでの人口13億なんて、そもそも国家・集団の適正規模を超えていて、維持すること自体が難しいというのが実態ではないかと思います。中国はチベットもウイグルも手放す気なんか毫もないのでしょうが、無理に無理を重ねた先に果たして何があるというのか…。
by bigbadjohn
現場写真・ウイグルで起きた中…