【国際】中国の暴動、死者140人に 新疆ウイグル、800人負傷2009年7月6日 18時07分
【ウルムチ(中国新疆ウイグル自治区)6日共同】中国新疆ウイグル自治区当局者は6日、区都ウルムチで5日夜発生した大規模暴動による死者が140人に上り、826人が負傷したと発表した。新華社が伝えた。死者数はさらに増える見込みで、1949年の新中国建国以来、当局が認めた少数民族による暴動としては最大級の規模とみられる。 胡錦濤指導部は10月に建国60周年を控えて国内の「安定と団結」を最重視しており、大規模暴動に強い衝撃を受けているとみられる。今後は一段と引き締めを強める見通しだが、少数民族の反発は根強く、難しいかじ取りを迫られるのは必至だ。 暴動が起きたのは5日午後8時(日本時間同9時)ごろ。中心部の広場や商店街など市内各地で、少数民族のウイグル族が多数デモに参加、暴動に発展した。死者の多くは漢民族とみられるが、ウイグル族が警察の取り締まりで死亡したとの情報もある。 暴動参加者については5日、香港メディアなどが約3千人と報じたが、具体的な数は不明。新華社によると、暴動でバス190台、警察車両2台を含む261台の車両が燃やされ、商店203店舗と家屋14軒も壊されたという。北京の日本大使館によると、日本人が暴動に巻き込まれて被害を受けたとの情報は入っていない。 警察当局は6日、数百人を拘束し、さらに約90人の行方を追っていることを明らかにした。世界の亡命ウイグル人組織を束ねる「世界ウイグル会議」(本部ミュンヘン)は、死傷者に子供や女性も含まれ、既に1500人が逮捕されたとの声明を発表した。
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