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中国・新疆ウイグル自治区で騒乱 市民に多数の犠牲者か

2009年7月6日10時29分

写真:中国新疆ウイグル自治区ウルムチで5日、警戒のため動員された警官隊。写真は匿名の市民からの提供=AP中国新疆ウイグル自治区ウルムチで5日、警戒のため動員された警官隊。写真は匿名の市民からの提供=AP

写真:中国新疆ウイグル自治区ウルムチで5日、路上に広がり抗議する人たち。写真は匿名の市民からの提供=AP中国新疆ウイグル自治区ウルムチで5日、路上に広がり抗議する人たち。写真は匿名の市民からの提供=AP

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 【北京=坂尻顕吾】中国西部の新疆ウイグル自治区のウルムチ市で5日夜、大勢の市民が参加した騒乱があり、武装警察と衝突した。国営新華社通信によると、多数の市民と武装警官1人が死亡、20人以上が負傷。当局は同日深夜までに事態を沈静化させたとしているが、騒乱の規模などは明らかにしていない。

 新華社通信によると、騒乱が起きたのは同日午後8時ごろ(日本時間同9時ごろ)。ウルムチ市の人民広場や解放路、大バザール(市場)などで多数の車両が焼かれ、多くの商店が破壊された。

 事件の背景について、新華社は「民族分裂を図るウイグル族系のグループが最近、ウェブサイトなどを通じて騒ぎを扇動していた」と指摘。今回の騒乱について「国外から指揮と扇動を受け、国内の組織が実行した計画的、組織的な暴力犯罪」と伝えた。

 一方、香港紙の明報によると、騒乱はデモに参加した約3千人のウイグル族が武装警官と衝突して起きたもので、少なくとも2人が死亡、約300人が当局に拘束された。広東省韶関市の玩具工場で6月下旬、ウイグル自治区から出稼ぎ中の労働者が漢族に襲われて2人が死亡、漢族を含む118人が負傷する事件が起きており、この事件に対する当局への不満が騒乱の背景にあるとしている。

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