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格安レンタカー盛況 GS連携・中古車活用で大手の半値(1/2ページ)

2009年7月5日7時49分

写真:格安レンタカーの店舗を兼ねたガソリンスタンド=横浜市格安レンタカーの店舗を兼ねたガソリンスタンド=横浜市

 従来より価格を半額程度に抑えた「格安レンタカー」が広がり始めた。新車でなく中古車を活用したり、経営悪化に苦しむガソリンスタンド(GS)と組んだりして、コスト削減を徹底していることが「格安」の秘密だ。不況を追い風にして、急速に店舗数を拡大している。

 横浜市郊外のGS。見かけは普通の店舗だが、「ニコニコレンタカー」の看板も掲げ、格安レンタカーを貸し出す。日産自動車「マーチ」や軽自動車などは半日で税込み2525円と、大手のほぼ半額。26台のレンタカーを保有しており、6月の稼働率は約6割と好調だった。

 ニコニコレンタカーは全国に88店あり、月内にさらに31店が開店する。「ニコニコ」を運営するレンタス(横浜市)の坂見鹿郎社長は「大手では絶対にできない価格。安さを武器に、11年には1千店を突破させる」と話す。

 格安を実現できるのは、車両費や人件費などを徹底的に削っているからだ。大手レンタカーが貸し出す車は新車が基本だが、ニコニコは5〜7年が経過した1台20万円前後の中古車が中心だ。シートや外装に細かい傷もあるが、「新車を導入しても、1年たてば傷はつく」(坂見社長)。

 レンタカー専業の大手と異なり、ニコニコの店舗はGSが中心。貸し出しや返却、洗車、点検などの作業は、GSの店員が給油などの合間に行うため、追加でかかる人件費はほぼゼロ。大手と同様の保険制度も用意する。

 格安レンタカー事業は、06年7月にワンズネットワーク(千葉県習志野市)が先陣を切って以降、参入企業が増えてきた。ワンズは、全国で約60店の店舗網を09年度末までに300店に拡大する計画だ。伊藤忠商事グループも今年4月、「イツモレンタカー」の名前で参入した。

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