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斎藤、聖地に超満員も「封印」解けず/ノア (2/2ページ)

2009.7.6 05:01
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斎藤、聖地に超満員も「封印」解けず/ノア
三沢さんの最後の相手となった斎藤(右)は、この日も「バックドロップ」を仕掛けず…。逆に森嶋にこの技を決められた(撮影・今野顕)【フォト】

 出るか、出すのか?! 斎藤が回り込んで、相手の背後につく。そこで仕掛けた技はジャーマン・スープレックスの連発だった。145キロの森嶋を豪快に放り投げ、カウント2まで追い込んだが、最後は逆にバックドロップを立て続けに浴びて力尽きた。

 「魂のこもったバックドロップをもらった。(森嶋が)この技で勝負してくれたことに感謝している…」

 気持ちの整理はまだついていなかった。6月13日の広島大会で行われたGHCタッグ選手権。斎藤のバックドロップを受けた三沢さんは、その直後、リングで昏倒。そのまま帰らぬ人となった。責任感にかられた斎藤は翌日の博多大会の試合後、リング上でリングサイドに飾られた三沢さんの遺影に土下座した。その後の鹿児島、熊本、名古屋、後楽園ホール大会でもバックドロップはみせなかった。これで6試合連続して“封印”となる。

 この日の会場となったディファ有明は、三沢さんが00年8月に旗揚げ興行を行った、ノアにとっては聖地。前日には三沢さんのお別れ会が開かれ、2万5000人超のファンが駆けつけ、最後の別れを惜しんだばかり。三沢さん死後、初のディファ有明大会で、ひと区切りもついた。バックドロップを披露するタイミングはそろっていたのだが…。それでも、繰り出さなかった。出せなかった。

 斎藤にしかわからない、心のかっとう。涙こそみせなかったが、沈痛な表情を浮かべながら、「自分は三沢社長の最後の対戦相手。もっと上にいく。いずれ(バックドロップを)解禁することになれば、(森嶋と)もう一度闘いたい」。バックドロップ解禁には前向きな姿勢もみせた。

 次期シリーズは12日に開幕。「死神」の異名を持つ斎藤が、再びバックドロップを披露したとき、天国にいる三沢さんもきっと笑顔でうなずいてくれる。(江坂勇始)



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