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【格闘技】2万5000人が三沢さんにお別れ 都内で献花式2009年7月5日 紙面から
さようなら、三沢さん−。6月13日の試合中に46歳の若さで他界したノア社長で人気レスラー、三沢光晴さんのお別れ会「三沢光晴お別れ会〜DEPARTURE〜(献花式)」が4日、東京・ディファ有明で行われた。これが最後の別れの場。予想を大きく超える約2万5000人が花を持って駆けつけ、最長で2・5キロの列ができた。一帯は悲しみに包まれ、早すぎる天才レスラーとの別れを惜しんだ。 ◆3時間待ちノアの聖地にファンが集結、三沢さんに最後の別れを告げた。ハンカチで目頭を押さえる人や「三沢!」「ありがとう!」と絶叫しながら花束をリングに投げ込むファン。リング上はあっという間にファンの花束で埋め尽くされた。 一般受け付けは午後2時に始まったが、その時点で会場前には4500人が列をつくっていた。それ以降、ファンの列は長くなるばかり。最長時は開始から2時間後の同4時で、最寄り駅である新交通ゆりかもめ線・有明テニスの森駅から1つ先の市場前(しじょうまえ)駅を越え、晴海大橋まで約2・5キロの人の列ができた。パトカーと白バイも最後尾について状況を見守った。 その8分後に受け付け者は1万人を突破。当初受け付け終了は同6時までだったが、あまりの多さに1時間延長。主催のノアは1万1100人まで数えていたが、終了後も花を手にしたファンが続々と集まり、「最終的には2万5000人ぐらいになったのでは」(ノア関係者)という。 同2時に会場に到着したものの、あまりの列に市場前駅から並んだという都内在住の30代男性会社員は「会場に入るまで3時間弱かかりました。ボクは三沢さんのプロレスで育ったので…」としみじみ。献花をすませたOLは「いまだに信じられない」とハンカチで目頭を押さえた。 会場内にはGHCのチャンピオンベルトを巻く三沢さんの等身大の遺影が掲げられ、ステージには1000基の供花。祭壇前に設置されたリング上はファンの投げ入れた花が山になった。夜になっても一人、また一人とファンが訪れる光景は、三沢さんが多くのファンに愛されていたことを物語った。 (石川晴信)
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