６回、右アッパーで矢代を攻める三浦（右）

　◆報知新聞社後援　プロボクシング・ダイナミックグローブ（４日・後楽園ホール）　日本スーパーフェザー級タイトルマッチが行われ、同級１位のハードパンチャー・三浦隆司（２５）＝横浜光＝が王者・矢代義光（２８）＝帝拳＝との再戦を制し、３度目の挑戦で念願の王座獲得を果たした。ダウンを２度奪って迎えた７回に連打を浴びせ、相手陣営のタオル投入によるＴＫＯ勝ち。約１０年間交際している女性との結婚を宣言した。戦績は１６勝１４ＫＯ１敗２分け。

　王座への執念だった。７回。最後の力を振り絞る矢代に強烈な連打を浴びせる。タオル投入を確認したレフェリーのストップに、ようやく手を止めた三浦は勝利を確認。３度目の挑戦で念願かなった新王者は、昨年６月に急逝した関光徳前会長の遺影に手を合わせ「こんなにうれしいことはない」と喜びを爆発させた。

　初回から繰り広げられた壮絶な打撃戦。２回にダウンを奪ったが３回に奪われ、６回にまた倒し返し試合を決定づけた。互いに真っ向から得意の左を打ち合う息つく暇もない展開の中で、「倒すことだけ考えた」。今年１月、２度のダウンを奪いながらドローに終わった屈辱が体を突き動かした。これで、胸を張って言える。「王者になったらと決めていた」。高校時代から交際する女性との結婚も宣言。苦労を重ねて手にしたベルトは、この上ない幸せも運んでくれた。