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「ダーウィンが来た!」の方程式について

2009年07月03日

NHK の動物番組「ダーウィンが来た!生きもの新伝説」を毎週見ているんですけれど,毎回赤ちゃん,というか次の世代で終わるんだなー……と,気が付いたのでメモ。それだけなんですが。

「ダーウィンが来た!」の構成は,覚えている限りで言うと,大体こんなもんだった気がします。テーマによって多少前後はするけれど。

  • 導入:テーマになっている動物の特徴にクローズアップ。
  • そうした特徴を持つにいたった学的な理由付け。
  • 食:狩りの方法とか(前掲特徴と絡めて)。
  • 住:普段の生活。群れを作る動物の場合は群れの構造とか(前掲特徴と絡めて)。
  • 天敵:身の守り方。厳しい自然。
  • 性:いわゆる「恋の季節」という発情期について。
  • 赤ちゃん(次世代)誕生。

これって,動物ドキュメントの編集手法として確立しているんだろうか。「ダーウィンが来た!」だけでなく,他の番組もこんな感じだったりする。

おそらく,次世代の誕生で終わるってのは,「最後はかわいい画で終わろう」といった話ではなく(それもあるんだろうけど),主にリフレインの効果を狙ったもんなんだと思います。この赤ちゃんも,これまで説明してきたことを繰り返して生きていくのです,みたいな感じで。

こうした構成は,言ってみれば番組の終わりを初めに連結することなわけで,ひとつの閉じた円環を作ることになります。こうすることで,番組は終わるけれども,物語は無限に繰り返される。そしてその結果,その種の種としての完結性というか,同一性みたいなものが際立って保存されるんじゃないだろうか。

一方,こうした円環の構成は,ヒトに適用されると意外とステレオタイプなりキャラ付けなりを醸成する作法として成立するんじゃないかと思ったりもします。ま,思ったからなんだってなもんでもないんですが。大手プロモ番組「情熱大陸」なんて,見事に円環を構成しているようにも見える。

ただそれだけなんですけどね。

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