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夕闇に明滅する炎 小豆島で幻想的な「虫送り」

7月3日22時23分配信 産経新聞

夕闇に明滅する炎 小豆島で幻想的な「虫送り」
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豊作を願って、香川・小豆島の虫送りに参加する親子ら(堀之内照幸撮影)(写真:産経新聞)
 半夏生(はんげしょう)の2日夕、小豆島(香川県)の土庄町肥土山で江戸期から伝わる民俗行事「虫送り」が行われた。暮れなずむ水田のあぜ道を「火手(ほて)」と呼ばれるたいまつをかざした親子が歩き、夕闇に炎が明滅する幻想的な光景が浮かび上がった。

  [小豆島]春は大師市


 半夏生は夏至から11日目、田植えが一段落するときとされる。虫送りは農家がこの時期、豊作を祈願するとともに稲につく虫を火手をかざして追い払う農作業の一環。古くから全国的に行われてきたが、最近は防虫剤の普及などで多くの地域で姿を消しつつある。

 同地区は稲作が盛んで、農村歌舞伎など民俗行事が数多く保存・継承されており、同町は昭和45年に虫送りを無形民俗文化財に指定している。

 この日は町民ら約150人が参加。小豆島霊場第46番札所・多聞寺で虫供養と五穀豊穣(ほうじょう)を祈願した後、農村歌舞伎舞台のある離宮八幡神社を出発した。

 伝統の風景で俳句を詠もうと、高松市の俳句結社「紫●(=くさかんむりに腕のつくり)(しおん)」のメンバー約70人が「夏行」と銘打って吟行句会を開催したほか、写真愛好家らも三脚を並べるなど、大勢の見物人が伝統行事を堪能していた。

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最終更新:7月4日2時31分

産経新聞

 
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