中国深セン市長を規律違反で調査　「広東閥」粛正の動きか

　【上海＝河崎真澄】国営新華社通信は８日、中国共産党規律検査委員会が広東省深セン市の許宗衡市長を「重大な規律違反の疑い」で取り調べていると伝えた。許氏の身柄はすでに拘束されているもよう。

　香港英字紙のサウスチャイナ・モーニング・ポスト（電子版）は、北京市警が捜査中の中国家電量販チェーン大手、国美電器の創業者、黄光裕前会長の経済事件に許氏が関与していた容疑がもたれていると伝えた。

　中央政府の意向に反する独自の政策をとることもあった広東省では、汚職摘発などで高官が相次ぎ失脚している。胡錦濤総書記が率いる共産主義青年団（共青団）派が政治的影響力を拡大するため「広東閥」を粛清し始めたとの見方もある。