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中国誘拐団の男 履歴書偽り労働、勤務態度は「真面目」
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加減の難しいハムのスライス業務を上手にこなし、日本人の上司らには中国の家庭料理を振る舞う−。入管難民法違反の疑いで逮捕された賀光強容疑者は東京都大田区内の食品製造会社の工場でまじめに働き、人当たりのよい従業員として受け入れられていた。
警視庁組織犯罪対策2課や工場関係者らによると、賀容疑者は中国で日本の研修生受け入れ機関などの面接を受けて研修生に選抜された。平成19年6月5日に入国後、千葉県我孫子市内の研修所を経て、同年7月からこの会社で働き始めた。履歴書にはジャケット姿で緊張した面持ちの写真が張られ、職歴の欄には「農民」と書いていた。名前の欄には、なりすましていた知人男性の名前が記されていた。
最初のころは「日本人の社員と性格が合わない」と漏らすこともあったが、きちんとあいさつをし、無断欠勤をしないまじめな働きぶりで職場に溶け込んだ。巧みな包丁さばきを披露しながら中国の家庭料理を作り、工場長らに振る舞うこともあった。
工場長は「中国人従業員は50人ほどいるが彼は指折りの存在だった」と話す。
マンションでは同僚の中国人と同居。マンションに住む主婦は「夜中まで大勢で大声を出していた。(賀容疑者と)何度かすれ違ったけど、あいさつもなく暗い感じだった」と話す。
月収は20万円程度。「中国に妻と子供がいる」「中国に給料の一部を送っている」などと話していたといい、周囲の目には家族思いと映っていた。中国人の男性従業員は賀容疑者が誘拐団のメンバーだったことに「昨日まで一緒に働いていたのにショックだ」と絶句した。
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