甘くてホクホク、手のひらサイズの使いやすいミニカボチャです。果実は黒緑色、500~600g、1つるに3~4果着きます。レンジで加熱しただけでおいしく食べられます。
日当たり、風通し、水はけ、水もちのよい肥沃な畑で栽培します。過湿には弱いので、水はけの悪い畑では高うねにします。完熟堆肥やバイオエースなどの有機物を積極的に施して、根がよく張る土づくりをします。植えつけの2週間ほど前に1㎡当たり苦土石灰約100g、1週間ほど前に完熟堆肥3kgと有機配合肥料約100gを施します。畝幅は3~4mとし、株間は2本仕立ては75cm、3~4本仕立ては100cmを標準とします。
発芽温度は26~28℃です。発芽後は昼間23℃くらい、夜間15℃くらいまで下げ、徒長しないように管理します。子葉が7~8分程度展開してから3~3.5号(9~10.5cm)ポリ鉢に移植します。あるいは、3~5粒ずつ直まきし、本葉が2~3枚になるころまでに1株に仕立てます。25日ほどたったときに本葉が3枚くらいになっていることを目標に育苗します。植えつけ時までに畑をトンネル、マルチなどで保温し、地温を15℃以上確保しておきます。
2~4本仕立てにします。果実は10節以降に着いた雌花に着果させます。8~9時ごろにミツバチが活発に活動してないようであれば、人工交配します。18節までのわき芽はとり除くと着果がよくなります。果実がたまご大の大きさになったころ、肥料を1株当たり20g程度施し、果実の肥大を図ります。
カボチャは病害虫に強く、つくりやすい野菜です。果実の肥大期から収穫期にかけて、葉に白い粉をふりかけたようなカビが生じる「うどんこ病」が発生することがあります。密植や窒素過多を避け、日当たりと風通しをよくします。高うねにするなど水はけをよくします。カボチャだけでなく、キュウリ、スイカ、ニガウリなどウリ科作物の連作は避けます。病葉は切りとり、持ち出し処分します。
開花後35~40日程度で完熟期に達し、食味、粉質度とも最高となります。肉質はごく粉質で食味がよい品種です。十分に完熟(果実のつけ根にひびが入りコルク化)したものを天気のよい日に収穫し、7日程度風乾すると、1~2ヶ月貯蔵できます。煮物や天ぷらのほか、タネの部分をくり抜いて詰め物をしたり、レンジで7~10分前後過熱するだけで食べられ、とても用途が広く重宝するカボチャです。