おいしくてつくりやすい四葉きゅうりで、歯切れがよく、とくに漬け物に向きます。長めの果実は濃緑色、ボリュームがあってよくそろいます。主枝には3~4節ごとに、側枝は1~2節ごとに着果します。べと病、うどんこ病に強いです。
植えつけの2週間ほど前に1㎡当たり苦土石灰約150g、1週間ほど前に完熟堆肥約3kg、有機配合肥料約100gを施します。幅100cmくらいのうねをつくり、合掌の支柱を立てます。条間約60cmの2条植えで、株間50~60cmを目安に畑を作ります。大きめのプランター植えでは株間を40cmくらいにします。キュウリの根は比較的浅く広がるので、元肥も浅層に全面的に混合するように施します。
3号(9cm)ポリ鉢にタネを2~3粒ずつまき、本葉が1枚くらいのころに1本に間引くか、苗床にスジまきし、本葉が1~2枚程度で3号(9cm)ポリ鉢に植え替えます。本葉が3~4枚になるころ、苗に仕上げて植えつけます。水やりは午前中に行い、夕方にはポリ鉢の表面が乾く程度の量とします。植えつけの2~3日前から、夜温と地温を16℃くらいまで下げ、苗の順化を行います。
接木をしますが、低温期の栽培には黒ダネカボチャ、半促成・トンネル・抑制栽培には「つやかEX」を用います。育苗期間中の温度は、接木活着後徐々に下げ、日中は25℃前後、夜温は12~13℃とします。
べと病、炭そ病、つる枯病などの病害は、多湿条件で発生しやすいので、水はけをよくします。下葉や下位側枝を整理して、風通しと日当たりをよくします。アブラムシは葉に群生、吸汁して生育を阻害するだけでなく、ウイルス病を媒介するので、早期発見、早期防除に努めます。アブラムシは光るものを嫌う習性があるので、シルバーマルチをすると効果が期待できます。
果実の長さが28cmくらいを目安に収穫します。最盛期には朝と夕の2回収穫します。収穫が遅れ果実が大きくなると、株に負担がかかり収穫量が減るので、早めの収穫を心がけるとともに、とり残した果実があると株に負担がかかるので、よく見てすべて収穫します。とくに草勢が弱ったときは、若どりして株の回復をはかります。若どりした果実はモロキュウなどにして食します。収穫後は、水気をふきとりポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。ただし、低温に弱いので、冷やしすぎは禁物です。サラダ、酢の物、漬け物などに利用します。ワカメやモズクなどの海草と相性のよい野菜です。