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【経済】

トヨタがF1開催撤退 「富士」費用、効果見合わず

2009年7月3日 朝刊

 トヨタ自動車は傘下の富士スピードウェイ(FSW、静岡県小山町)で開催している自動車レースの最高峰、F1日本グランプリ(GP)を2010年以降開催しない方針を決めた。FSWが7月中にも発表する。

 トヨタは10年3月期決算が前期に続き2年連続の営業赤字に陥る見通しで、収益改善に向けたあらゆる事業見直しを進めている。FSWでのF1開催権料は約30億円で、これとは別に開催に伴う諸費用がかさむため、広告・宣伝効果と見合わないと判断した。

 トヨタは2000年にFSWを買収し約200億円を投じて設備を改修。07年からの開催にこぎ着けたが、わずか2回で撤退となった。F1へのチーム参戦については、コスト削減を図りながら活動を継続する意向。FSWのレース施設などはそのまま営業していく。

 日本GPは、ホンダ傘下の鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)とFSWでの交互開催となっており、今年は10月に鈴鹿で開かれる。トヨタの撤退で、10年以降は鈴鹿での毎年開催の可能性がある。

◆毎年開催の復活に鈴鹿市長が期待

 今年と2011年にF1日本GPの開催が決まっている鈴鹿サーキットの所在地、三重県鈴鹿市の川岸光男市長は2日、トヨタの開催撤退を受け「国内開催を継続していく上で、それが鈴鹿であれば、大変喜ばしい」と述べ、鈴鹿での毎年開催に期待を示した。

 

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