入国時に「生体情報」を採取するシステム導入で、指紋採取の方法を身ぶりで示す入管審査官(右)=07年11月、成田空港 指紋“切除”で不法入国が続発 生体認証すり抜け狙い入国審査時に指紋を読み取り、過去に強制退去処分を受けた外国人らのリストと照合する「生体情報認証システム」をすり抜けるため、指紋の一部を切除するなど改変し、成田空港から不法入国を図るケースが相次いでいることが29日、入管当局などへの取材で分かった。 昨年、不法残留で強制退去処分となった韓国人の女が特殊テープを指に張り付け、同システムをすり抜けて青森空港から再入国していたことが判明。警戒を強める中での新たな手口の登場に、関係機関も対策に追われている。 入管当局は今年から、青森空港事件などを受けて認証システム頼りの審査を見直し、指紋読み取り機が異常を察知した場合は逐一、入国者の指紋を直接肉眼で厳重チェックする方法に改めた。 この結果、成田空港では1月以降、指紋の一部を切除した後に縫い合わせたり、やすりのようなもので指紋を削った中国人の男女計4人を相次いで発見。千葉県警が、この4人を入管難民法違反容疑で逮捕し、いきさつを詳しく調べた。 県警によると「中国で、5千元(約7万円)で医者に手術してもらった」などの供述を得ており、中国側の密航あっせん組織が関与している可能性もあるとみて、動向を注視している。 東京入管成田空港支局は「出入国が活発になる夏の繁忙期を控え、今後も厳重な警戒を心がけたい」と話している。 【共同通信】 |
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