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奇跡の救命少女「神様のおかげ」13時間漂流

 アフリカ東部コモロ近海で先月30日に起きた国営イエメン航空機墜落事故で、唯一救出された少女が、海上に浮かんだ飛行機の残骸(ざんがい)につかまり、13時間以上も漂流していたところを発見されていた。英紙タイムズが、パリ近郊に住む少女の父親を電話取材した内容として報じた。

 少女はフランス・マルセイユ在住のバヒア・バカリさん(14)。親せきを訪ねるため、母親とイエメン経由でコモロに向かっていた。

 墜落時、バヒアさんは海に投げ出され、機体が沈んでいくのを目撃。その後について、父カシムさんに「私はほとんど泳げない。何かにつかまったけど、それが何か分からなかった」と明かした。

 英BBCテレビによると、救命胴衣も着けておらず、つかまった機体の残骸には燃料の油が付着し、何度も滑って落ちそうになったという。カシムさんは愛娘が泳げないことを知っていて「臆病な娘だから、こんなふうに生き残るとは夢にも思わなかった。神様のおかげだ」と奇跡的な生還に驚いている。

 レスキュー隊は、コモロ諸島のヌジャジジャ島海岸から約15キロ離れた海上で、残骸や遺体とともに浮かぶバヒアさんを発見。隊員が海に飛び込んで救出、お湯と砂糖を与えた。隊員は「体が震えていたから、毛布を4枚掛けた」と振り返った。

 バヒアさんはやけどや鎖骨を折るなどしているが命に別条はない。コモロの首都モロニの病院で手当てを受けた後、フランスに戻り、カシムさんと抱き合った。その際、バヒアさんに母親の死は知らせず「行方不明」とだけ伝えたという。

 同機には乗員・乗客153人が搭乗。ほかに生存者は見つかっていない。

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