解剖でも判断できず20% 診療関連死で学会調査2007年までの5年間に医師の診療に関連して患者が死亡して行われた司法・承諾解剖904件のうち、診療と死亡の因果関係について「解剖医では判断できない」とされた例が20%に上ったことが3日、日本法医学会の全国調査で分かった。診療ミスが明らかになったのは14%だった。 診療関連死に関する学会の本格的調査は初めて。結果をまとめた舟山真人東北大教授(法医学)は「生前の状態も把握する臨床医と共に原因究明する必要があると分かった」と分析。国の「医療安全調査委員会(仮称)」設置をめぐる議論で参考にしてもらう意向だ。 大学法医学教室など84機関にアンケート方式で実施、59機関が回答した。刑事訴訟法に基づいた司法解剖が734件、遺族の了解で行う承諾解剖が170件あった。 調査によると、診療行為と死因との因果関係について「ミスが明らか」が14・7%、「ミスや事故の可能性が高い」が11・5%。「ミスの可能性は否定できない」15・3%「否定できる」31・9%で「判断できない」が20・9%に上った。 「明らか」と「可能性が高い」を合わせた237件について原因とみられるトラブルを複数回答で尋ねると、患者管理が80件、内科的処置や検査67件、外科手術60件、薬剤38件。警察への届け出は医療機関側が91・1%に対し、遺族からの届け出は8・0%だった。 【共同通信】 |
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