那賀町防災課長が着服 消防団手当、百数十万円引き出す 2009/7/1 10:55
那賀町地域防災課の男性課長(50)が、町消防団の手当百数十万円を着服していたことが30日、町の調べで分かった。町によると、課長は着服を認めており、着服金のほぼ全額を消防団名義の口座に返金しているという。町は着服金の総額や使途などを調査中で、近く処分を決める。
町によると、課長は、合併で那賀町が発足した2005年3月に同課の課長補佐に就任。町から消防団幹部の歳費や出動手当が振り込まれる消防団の口座を管理するようになった。
課長補佐就任直後から今年3月ごろまでに、この口座から数十回にわたり、数万~十数万円を引き出し、着服していたという。
今年4月の消防団幹部の交代に伴い、団が口座を点検し、不明朗な出入金が発覚。団から報告を受けた町が課長に問いただしたところ、着服を認めた。課長は今年3月と6月の2回に分けて、約140万円をこの口座に返金していた。
課長は、徳島新聞の取材に対し「迷惑をかけ申し訳ない」と着服は認めたが、使途については明らかにしなかった。
坂口博文町長は「綱紀粛正を図ってきた中での不祥事で残念で仕方ない。詳細が分かり次第、厳正に処分する」と述べた。町は1日、町議会全員協議会で着服の経緯などを説明する。
那賀町では合併後、06年7月に社会福祉協議会の事務局長による949万円の着服が発覚。07年7月には前町長が約4億円に上る公金を流用して逮捕されており、職員の不祥事が相次いでいる。