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【長野】

伊那−新宿線の高速バス廃止 運行3社が来月末で 市は継続要望へ

2009年6月26日

7月末で廃止となる南アルプス号。高遠駅からこの便には2人が乗り込んだ=伊那市高遠町で

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 伊那市高遠町、長谷と東京・新宿を結ぶ高速バス「伊那里・高遠−新宿線(南アルプス号)」を運行するジェイアールバス関東など3社が、同路線を7月末で廃止することが分かった。同市は3社に継続を求める意向。

 同路線は高遠さくらホテルか長谷の伊那里と新宿駅を結び、南アルプス登山口や高遠町中心部などを経由する。同社が1日2往復の定期運行を2001年に始め、05年には伊那バス、京王電鉄バスと共同で1日4往復に。07年3月に1日3往復に減便した。

 ジェ社中央道統括支店(伊那市)によると、今年5月の乗客は1便平均10人だが、採算が取れるのは20人。同社だけで年間約3000万円の赤字が出ており「観光ツアーを組むなど利用増に努めたが、(廃止は)やむを得ない」と説明する。

 廃止に伴い、中央高速バス(新宿−駒ケ根など)から伊那−高遠、長谷を走る路線バスへと乗り継ぐ場合の割引や、乗り換えのモデルとなるダイヤの設置などを3社で検討していくという。実施の時期は「法律上の制限もあり、7月末には間に合わないかもしれない」とした。

 廃止の報告を受け、高遠町地域協議会は今後、委員の意見を集約し市に提出する予定。路線の継続を求めるとともに、不可能な場合でも桜や紅葉の時期などの季節運行などを求める方針。

 (荒井隆宏)

 

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