直接30万円受け取る 小松島市課長逮捕、自宅を家宅捜索 2009/6/13 15:05
小松島市営バス運転士採用試験をめぐる汚職事件で、加重収賄の疑いで逮捕された同市運輸課課長の大粟浩司容疑者(49)=同市小松島町北浜=が、贈賄側の同市内の男性運転士(38)から直接30万円を受け取っていたことが13日、県警への取材で分かった。県警は同日午前、大粟容疑者を徳島地検に送検するとともに自宅を家宅捜索するなどして、現金の受け渡し状況などを詳しく調べている。
県警によると、2006年4月に男性運転士が市運輸部職員として正式採用された後の同5月ごろ、大粟容疑者は同市内で男性運転士から謝礼として現金30万円を直接受け取ったという。1回の受け渡しだった。
県警の調べに対し、大粟容疑者は現金授受などについてあいまいな供述をしているという。
送検容疑は06年1月ごろ、同2月の05年度市職員「運輸部運転士」採用試験を受験する意思のあった男性運転士に試験問題を教える不正を行い、06年5月ごろ、同市内で男性運転士から謝礼として現金のわいろを受け取ったとしている。
当時、大粟容疑者は運輸課課長補佐としてバス運転士の採用などの職務に従事。一方、男性運転士は1993年7月から臨時運転士として勤務していた。
送検のため、13日午前10時、大粟容疑者を乗せた捜査車両が小松島署を出発。後部座席に座った大粟容疑者は、待ち構えた報道陣から顔を隠すように体を折り曲げたまま署を後にした。
≪加重収賄罪≫公務員が職務上、不正行為をしたことに関してわいろを収受したときに適用される。懲役5年以下の単純収賄罪に対し、加重収賄罪は懲役1年以上の有期刑が科せられる。