公共工事めぐる汚職事件で元課長に有罪

　和歌山県みなべ町発注の公共工事をめぐる汚職事件で、収賄などの罪に問われた同町の元住民環境課長坂本努被告（５６）に、和歌山地裁（杉村鎮右裁判官）は２日、懲役３年、執行猶予５年、追徴金１２０万円（求刑懲役３年６月、追徴金１５０万円）の判決を言い渡した。

　贈賄罪に問われた同町の元土木会社社長池田尚仁被告（５５）は懲役１年、執行猶予３年（求刑懲役１年）とした。

　杉村裁判官は判決理由で「管理職の立場を利用した極めて悪質な犯行」とした上で「懲戒免職で社会的制裁を受けている」と執行猶予の理由を説明した。

　判決によると、坂本被告は昨年１０月など２回にわたり、町発注のごみ最終処分場工事の指名競争入札で、池田被告が希望する町内の業者を推薦するなど、便宜を図る見返りに、計１５０万円を受け取った。

　同地裁はこの日、町から金をだまし取ったとして詐欺などの罪に問われた、元住民環境課係長（５３）と同町の廃棄物処理業者（５９）にも、それぞれ執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。（共同）

　［2009年7月2日16時51分］