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「レンタルお姉さん」派遣、引きこもり回復の体験語る

第12回列島縦断講演会

第12回列島縦断講演会(クリックで拡大)

 自宅に「引きこもり」の息子を抱える全国の親たちの相談を受けて「レンタルお姉さん」を派遣、若者たちの自立を後押しするNPO法人「ニュースタート事務局」(千葉県浦安市、二神能基代表)による全国縦断講演会。完全に社会参加できる一歩手前まで“回復”した若者5人が、自分自身の言葉でこれまでの体験を語った=写真

 最近の雇用抑制のあおりで、引きこもりは増加の一途。全国で163万人を数えるという。今回、自身の体験を披露した鈴木龍さん(29)も、3年前までは筋金入りの「引きこもり」だった。

 自室で36時間一睡もせずゲームに没頭し、それ以外は寝ているか酒を飲んでいるだけの生活を5年間続けてきた。ところが、突然自宅に現れた「レンタルお姉さん」との交流を機に、現在は同事務局のスタッフとして働くまで元気になった。

 「一般企業の正社員として仕事するのは、いまでも無理だと思う。でも自分のペースでできる仕事−たとえばパソコン作業とか車の運転とか、何かしらの仕事で役に立てるという喜びとやりがいがあることを知ったことが何より大きかった」

 会場は、イスが足りなくなるほどの盛況ぶり。必死にメモを取る来場者の大半は、引きこもりの子供を抱える親たちだろう。来場者の平均年齢は50代半ばといったところか。

 同事務局では、レンタルお姉さんの訪問を手始めに、「若衆宿」という寮での共同生活、「仕事体験塾」での学習と仕事体験、ビジネスマナー講座や進路相談などを実施。平均1年3カ月で卒業(就職、進学)にこぎつけさせるという。

 参加者の1人は「息子も私も現状を打開したい思いはあるが、結局何も進まないまま10年以上が過ぎてしまった。レンタルお姉さんが『(引きこもりの若者が語る)ノーという言葉の中にあるイエスを信じる』という言葉に改めて勇気づけられた」と話していた。

ZAKZAK 2008/11/18

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