東国原英夫知事は26日夜、日南市南郷町で政治資金パーティーを開き、後援者約300人を前に国政への意欲を重ねて強調した。自民党の古賀誠選対委員長からの立候補要請後、多数の後援者に直接語りかける初の場となったが、知事は「国を変えるチャンスは、そうそう数多くは来ない」と理解を求めた。【石田宗久】
パーティーが開かれたホテルの会場には「宮崎から日本を変えんといかん」と書いた看板が掲げられた。
あいさつした知事は「私はすこぶる本気。疲弊した宮崎のために分権を」と力説した。残りの知事任期について、これまで「全身全霊を傾ける」と宣言していた知事だが、この夜は「国政に行くなと言うなら行かない。その場合、あと1年半の任期は(宮崎で)フラーッとさせてもらいます」と話した。
自民党の総裁候補になることを出馬の条件にしたことも「地方分権を実行できる責任者は総理だけだから」と説明して「私が考えているのは宮崎の浮揚ですから。宮崎からどうやって総理大臣を出すかですから!」と叫び、会場を沸かせた。
参加した小村幸子さん(80)は「知事は宮崎を十分に良くしてくれた。地方を変えるための二度とないチャンスだ」と国政への転身を支持した。一方、サービス業の日高清さん(61)は「知事の思いは分かったが、知事の人気を利用する自民党からの出馬では駄目だ」と話した。
毎日新聞 2009年6月28日 地方版