2009年7月2日1時20分
民主党の鳩山由紀夫代表の政治資金管理団体の収支報告書に、故人や献金していない人の名義が記載されていた問題で、自民、公明両党は1日、「鳩山民主党代表の個人献金偽装問題」プロジェクトチーム(PT)を立ち上げた。自民党役員人事などで迷走した与党は、鳩山氏の献金問題の責任を追及し、反転攻勢に転じたい考えだ。
麻生首相は1日夜、鳩山氏の献金問題について「説明としては、すごくちぐはぐなような感じがした。何となくおかしいなという感じがする」と記者団に語った。
自民党の村田吉隆・国会対策筆頭副委員長は1日のPT後の会見で、30日の鳩山氏の説明について「言い逃れに終始し、なぜ個人献金に偽装しないといけないのか、まったく理由が分からない」と批判。さらに「(鳩山氏の)政党支部の場合、多くの議員が全部12月25日に『クリスマス献金』をしている」と指摘。鳩山氏に「(個人献金の)原資はどこか、明らかにするべきだ」と説明を求めた。
民主党提出の政治資金規正法改正案の審議入りに同党が難色を示すことに、自民党の葉梨康弘国対副委員長は「鳩山氏の問題が大きくなることを恐れている」と批判した。
一方、衆院政治倫理確立・公職選挙法改正特別委員会は1日の理事懇談会で、与党提出の公選法改正案と政党助成法改正案について、2日に審議入りすることを決めた。与党は同特別委で鳩山氏の献金問題を追及する構えだが、民主党は「与党の自作自演につきあう必要はない」として、審議を欠席する見通し。