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米オバマ政権、韓国の核燃料再処理に反対(下)

 タウシャー議員はまた、「韓国にどんな形であれ核燃料の再処理が認められれば、韓国と北朝鮮が核燃料再処理やウラン濃縮の施設を持たないとした1992年の韓半島(朝鮮半島)非核化共同宣言に違反するのではないか」との指摘に対しても、「韓国に核燃料再処理施設が存在すれば、非核化共同宣言に一致しない」と答弁した。タウシャー議員の答弁は、北朝鮮が2回目の核実験をはじめとする、核兵器の開発を進めている状況でも、韓国と台湾に核燃料の再処理を認めないとの姿勢を明確に示したものだ。特に韓国の核燃料再処理はたとえ平和的な利用だとしても、非核化共同宣言に違反するとし、核開発に対する「二重の防御措置」を主張した。

 オバマ政権は、北朝鮮が核をカードに挑発に乗り出して以降、韓国でハンナラ党や保守層を中心に核燃料の再処理能力を持つべきだとの平和的核利用権を主張する動きが表面化していることにデリケートな反応を見せてきた。米国は北朝鮮の完全な核放棄による韓半島の非核化を推進している。従って、たとえ平和的であっても、韓国に現在以上の原子力能力を認めることはできないとの立場だ。また、世界が核兵器廃絶を求める中で、韓国の保守層による主張を一部でも受け入れれば、他の国に好ましくないシグナルを与えかねないと恐れている。

 こうした認識は、オバマ政権だけでなく、米議会の民主、共和両党が共有している。今後米国の立場が見直される可能性はほとんどない。ワシントンの韓国大使館は、核燃料の再処理を求めるべきとの主張は政府の公式な立場ではないと表明し、それを米国側に求めることはないとしている。ワシントンの消息筋は「米国の反対にもかかわらず、韓国が使用済み核燃料の再処理、ウラン濃縮を進め、非核化共同宣言を破棄した場合、大きな負担を背負うことになる」との見方を示した。

ワシントン=李河遠(イ・ハウォン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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