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追放のホンジュラス大統領に逮捕状 2日に帰国の意向

2009年7月1日17時10分

 【ロサンゼルス=堀内隆】中米ホンジュラスのルビ検事総長は30日、クーデターで国外追放され、2日に帰国する意向を示しているセラヤ大統領に対する逮捕状を取ったことを明らかにした。同国メディアが伝えた。帰国に向け、セラヤ派と反セラヤ派の間で緊張が高まっている。

 首都テグシガルパや第2の都市サンペドロスラでは30日、セラヤ氏追放を支持する市民が国旗を手にデモ行進した。ホンジュラスの新聞は、セラヤ派の市民との間で小競り合いが起きたと伝えている。

 同日、記者会見した検事総長によると、逮捕容疑は国家反逆や権力乱用など。憲法が禁止している大統領任期の延長を画策したことが容疑事実に含まれているとみられる。有罪になれば最短で20年の禁固刑に相当するという。「新大統領」を名乗るミチェレッティ氏も「帰国すれば逮捕状を持って迎える」と警告した。

 一方のセラヤ氏は、帰国強行の意思を変えていない。30日にはニューヨークの国連総会に現職大統領として出席、「私はパジャマ姿のまま自宅で銃を突きつけられ、車に押し込まれ、飛行機でそのまま国外に連れ出された。これは許されない違法行為だ」などと力説した。セラヤ氏に近いニカラグアが議長国を務める国連総会は「セラヤ政権を唯一のホンジュラス政府と認める」とする決議を採択し、セラヤ氏を後押しした。

 「新政権」は国際社会の批判をかわすのに懸命だ。ミチェレッティ氏に新外相に任命されたオルテス氏はCNNスペイン語放送で「セラヤ氏はコロンビアから米国へのコカイン密輸に関与していた」と主張した。中南米からの麻薬流入に神経質になっている米国にセラヤ氏追放の正当性を訴える狙いなのは明らかだ。

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