Print this Post Article Lists Back

【追跡取材】早期留学しても年収は期待以下(中)

 しかし、1億ウォン以上の年俸を得ているエリートよりは、そうでない人のほうがはるかに多かった。海外で名門大学を卒業して帰国しても、就職は予想以上に難しく、期待していたよりも年俸は低かった。国内で就職した早期留学生57人の平均年収は4300万円(約324万円)で、30大企業の大学新卒者の平均年収3300万ウォン(約249万円)よりは1000万ウォン多かった。しかし、本人が就職前に期待していた年収の平均5400万ウォン(約407万円)には1000万ウォン不足している。

 慶尚南道の地方都市で育ったパクさん(25、女性)は早期留学第1世代の平均値に最も近い。パクさんは中3だった99年に米国に留学し、私立高校と名門私立大を卒業後、昨年1月に帰国した。

 パクさんは韓国企業7社に願書を出した。そして最終面接まで残ったのは3社だった。パクさんは昨年6月に国内の証券会社に就職し、年収は4000万ウォン(約300万円)にやや満たない水準だという。パクさんは「就職活動の過程で自分の希望とは異なる現実が最もつらかった」と話す。パクさんの両親は娘が留学していた9年間に毎年3万-5万ドル(現在のレートで約290万-480万円)を送金した。しかし、帰国後に受け取った年俸は国内学歴の応募者と大差はなかった。

 彼女は「最初は悔しかったが、高望みしていては駄目だと思った。期待していたより年俸が少々少なくても、就職しなければならないという考えに切り替えた。韓国企業は新入社員の年俸に差を付けないため、当面は収入面で欲張らないことにした。いつか再び海外に出てMBA(経営学修士)の学位を取得したい」と話した。

 早期留学第1世代の平均値を達成することでさえ、誰にでも容易なことではなかった。00年に留学したAさん(24、女性)は米国の名門大学で美術史を専攻した。卒業後は米国で就職したかったが、現地で学芸員の仕事を探すのは困難だった。米国発の金融危機が世界を襲い、美術市場が低迷したからだ。

(特別取材班)

廉康洙(ヨム・ガンス)記者

イ・ソクホ記者

パク・スンヒョク記者

チェ・ミンギ記者

ハン・ギョンジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
関連記事 記事リスト

このページのトップに戻る