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【追跡取材】早期留学させた親たちの思い(上)

 早期留学(高校生以下で海外へ留学)第1世代の親たちは「金は使えば無くなってしまうが、教育は残るものだ」と考え、子どもたちのために犠牲を厭(いと)わなかった。8-10年間にわたる留学生活を終え、大人になって帰って来た子どもたちを見て、親たちはさまざまな反応を見せた。「留学費用を捻出するため苦労してきたのに、子どもが親の希望通りの大学に行かなかったことが残念だ」と話す人、また「子どもとの考え方の違いがあまりにも大きい」と話す人もいた。一方、「子どもが入試地獄から逃れ、幸せな10代を過ごせたのであれば、それだけで満足だ」という声もあった。

 開業医のキム・ホンゴンさん(54)は、1996年に中学1年生だった一人息子(26)を米国東部の私立学校へ留学させた。キムさんは「子どもが中学に上がった後、課外(家庭教師や個人レッスン)の話ばかり耳にするようになった。友だち同士で“君は課外にいくら使っているのか。僕は50万ウォン(約3万7000円)だ、わたしは100万ウォン(約7万4000円)だ”という話をするようなところで、子どもを育てたくないと思った」と話した。

 2年前に大学を卒業した息子は、米国に残ることを希望した。「韓国へ帰っても何をすればよいのか分からず、空しいだけだ」というのが理由だった。キムさんは「息子には“とにかく韓国へ帰って来い”と言った。帰りたくないという息子と口論になったことも、一度や二度ではない」と語った。

 結局、息子は負けた。韓国の銀行に就職し、十数年ぶりに父親と一つ屋根の下で暮らすことになった。キムさんは「息子が近くにいるだけでもうれしい」と話した。

廉康洙(ヨム・ガンス)記者

イ・ソクホ記者

パク・スンヒョク記者

チェ・ミンギ記者

ハン・ギョンジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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