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【追跡取材】早期留学は国内名門校進学が狙い?(下)

 トピア留学院のキム・ソクファン院長は「2000年以降、小学校で留学し、英語だけを習得して韓国に戻り、中高校を卒業後に再び米国の大学に進学するのが理想的という認識が強まった」と説明した。本格的な入試が始まる前に短期の留学を終え、韓国に戻ることが、長期的な入試戦略と人脈形成に有利との判断からだ。このため、早期留学の年齢は小学校高学年へと徐々に早まっている。

 イさん(47・女性)は、小4の娘を米ボストンに10カ月留学させることにした。イさんは「10歳上の息子は韓国の名門私立大に入学したが、どんなに努力しても英語は帰国子女組にはかなわなかった。娘には英語学習に時間を取られず、もっと有利な条件で勉強してもらいたいと思った」と語った。

 こうした変化は、韓国の入試制度が多様化したことも背景として挙げられる。2000年以降、大元外国語高校(ソウル市広津区)、民族史観高校(江原道横城郡)を筆頭とする韓国の高校から米国の大学に進学するケースが増え、反対に外国の高校から延世大アンダーウッド国際大など韓国国内の名門大学に進学する道も広がった。

 ソウル語学院のイ・ギョンロ院長は「英語を特技として大学に入る道が広がり、韓国の大学でも英語による講義が増えている。英語能力と国際感覚を備えた人材を育てる目的ならば、必ずしも米国の大学にこだわる必要はなくなったともいえる」と指摘した。

 キムさん(21・女性)は米国で高2、高3の課程を学び、米サンディエゴ大に合格した。しかし、偶然に延世大アンダーウッド国際大の存在を知り、志願して合格した。キムさんは米国の大学に進学せず、学費が10分の1の延世大を選択した。キムさんは「アンダーウッド国際大は米国式の教育プログラムが組まれており、学費などを考えれば、延世大を選ぶのが有利だと判断した」と理由を語った。

 セハン・アカデミーのキム・チョルヨン院長は「英語がうまいとか、米国の大学を出たというだけで通じた時代は過ぎ去った。最近の保護者は、米国の大学、韓国の大学、アジアの名門大学を自由に選択できる条件を確保するための手段として早期留学を活用している」と指摘した。

(特別取材班)

廉康洙(ヨム・ガンス)記者

イ・ソクホ記者

パク・スンヒョク記者

チェ・ミンギ記者

ハン・ギョンジン記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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